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【休養学】寝ても疲れが取れない人の最後の砦

 

Howtorest20250108

 

時代と移り変わりとともに休養の考え方も変わります。

寝ても疲れが取れない人、まずは本書で学びましょう。

  

目次

 

科学でわかった!疲労の正体

 

体を動かしたり、頭を使ったりすることで、本来の活動能力が下がった状態が

いわゆる「疲労」

 

疲労回復のためには、

栄養バランスの良い食事をとることが大事。

 

疲れを生み出すストレッサーは5つある

疲れの「もと」はストレス。

●物理的ストレッサー

→暑さ、寒さ、騒音、混雑、振動

●科学的ストレッサー

→公害、薬物、化学物質

●心理的ストレッサー

→不安、緊張、怒り、悲観

●生物学的ストレッサー

→細菌、感染、ダニ

●社会的ストレッサー

→家族関係、友人関係、人間関係

自律神経を知ることが疲労回復の近道になる

自律神経は、

24時間サイクルで私たちの体を、

その時間帯に最適な状態に自動的に調整する。

 

交感神経は、興奮・緊張

副交感神経は、リラックスの神経。

 

交感神経は、お昼ごろに最高潮になり、

副交感神経は、夕方から優位になり、

12時間交代で切り替わるようになっている。

 

しっかり休むには、夜、副交感神経が

優位である必要がある。

 

交感神経と副交感神経は

どちらも同じくらいのパワーがあるのが望ましく

どちらかが優位になりすぎないよう気を付けることが

大事。

 

疲れには4つのタイプがある

 

自分がどのタイプかを認識し、疲労予防のアプローチが重要。

 

【A】アクセルもブレーキもばっちりな「バランス良好タイプ」

 

交感神経も副交感神経も強い理想的なタイプ。

昼間はしっかり活動し、夜はしっかり休むことができるので

一時的に疲れることがあっても疲れをあまり持ち越さない。

今の生活を続けていて、まったく問題ない人たち

 

【B】ブレーキがききにくい「がんばりすぎタイプ」

 

交感神経は強いが、副交感神経が弱い

がんばりすぎなタイプ。

 

副交感神経も弱い=リラックスが下手

 

規則正しい生活をしたり、日が暮れてからは静かに過ごしたりして

副交感神経を高めることを心がけると、疲れがとれやすくなる。

 

体が寝るモードに入りたがる夜10時とか11時の運動や

寝る前に熱い風呂に入ったり熱いシャワーは

交感神経が刺激されて、なかなか寝付けなくなる原因となる。

 

運動は出勤前か、夕方。

入浴は寝る2〜3時間前でお湯もぬるめが良い。

 

【C】アクセルがききにくい「だらだらタイプ」

 

副交感神経が優位で、交感神経が弱いので

がんばりたくてもがんばれない

朝からだらだらして、エンジンがかかりにくいタイプ。

 

自分で意識してスピード感をもって動くようにしたり、

自ら計画を立てて、活動したりとアクセルを踏むことを心がける。

 

自発的に計画を立てて、自分が「これをやろう」と決めたことは

予定をこなすようにすると

交感神経がはたらくようになってくる。

 

太陽光も交感神経を刺激するので、

朝起きたら、カーテンを開けて日の光を浴びるのもよし。

 

【D】アクセルもブレーキもきかない「ぐったりタイプ」

 

交感神経が低くて副交感神経も低い

それほど活動していないのにすぐに疲れてしまい、

なかなか回復せず、疲れがずっとたまっている状態。

 

まずゆっくり休み、できるだけ規則正しいリズムで生活して、

交感神経と副交感神経の両方を高めることを目指す。

 

最高の「休養」をとる7つの戦略

 

日常のサイクルに「活力」を加えてみる

 

今の日本人は休養しても50%程度しか充電できていない。

①活動
②疲労
③休養

のサイクルに「活力」を加えて、満充電に近いところまでもっていく。

 

心身を鍛える「超回復理論」とは何か

 

あえて負荷をかけたトレーニングをすると、

その直後は疲れて体力が低下するが、

その後十分な休養をとることで、トレーニングする前より体力がつく

この「超回復理論」を取り入れること。

あえて自分に負荷をかけることで、基礎体力が徐々に上がってくる。

疲れたら、休みつつ、負荷をかけることで活力を高める。

 

活力を高める上手な負荷のかけ方がある

 

①自分で決めた負荷であること

②仕事とは関係ない負荷であること

③それに挑戦することで、自分が成長できるような負荷であること

④楽しむ余裕があること

 

守りの休養から攻めの休養へシフトしよう

 

土日は寝たり、だらだらしたりして過ごし、

月曜日になったらまたなんとなく活動に入る「守りの休養」に対して

より疲れがとれるように過ごしたり、

疲れにくい体づくりをしたりと活力を得ることに使う

「攻めの休養」に変えていく。

 

休養学が定義する「7つの休養モデル」

 

●生理的休養

→①休息タイプ

活動をいったん中止しエネルギーの消費を抑えてリラックス。

心と体を鎮静化する

「睡眠(昼寝を含む)」

「休憩をとる」

「ソファでゴロゴロする」

「机で仮眠する」

→②運動タイプ

老廃物の除去やリンパの流れをよくすることで疲労感を軽減する

あくまで軽微な運動に。

「ヨガ」

「ストレッチ」

「ウォーキング」

「入浴」

→③栄養タイプ

食べる量や回数を抑え、疲れた消化器系を休ませる

「胃腸にやさしい食事をとる」

「食事量を抑える」

「断食、ファスティングをする」

「白湯で体を温める」

 

●心理的休養

→④親交タイプ

社会や人と交流したり、自然や動物と触れ合ったりする

「家族や親しい人とハグをする」

「ペットと触れ合う」

「あいさつを交わす」「雑談をする」

「自然に触れる、森林浴」

→⑤娯楽タイプ

自分の趣味や嗜好を追求する。ちょっとした気分転換でも可

「音楽鑑賞や映画鑑賞」

「推し活」

「習いごとに打ち込む」

「本を読む」

→⑥造形・想像タイプ

何かに集中したり、好きなことに思いをめぐらせたりすることで

疲労感が軽減する

「絵を描いたり詩をつくったりする」

「日曜大工やDIYをする」

「時刻表や地図を見て空想する」

「瞑想する」

 

●社会的休養

→⑦転換タイプ

外部環境を変化させることで、気分をリセットする。

掃除でもよい

「洋服を着替える」

「部屋の模様替えをする」

「買い物や外食をする」

「旅行に行く」

 

以上の休養タイプを複合的におこなうことで

疲労回復効果が2倍にも3倍にもなる。

例)

スープを作る(造形・想像タイプ)

スープをとることで体の中を温める(栄養タイプ)

家族やお子さんと一緒に作る(親交タイプ)

完成したスープを保温ジャーに入れて公園で飲む(転換タイプ)

 

※大事なのは、自分から主体的におこなうこと

 

新しい「休み方」を始めよう

 

仕事が一段落しなくても、まず休む。

新年のはじめにその年の長期休暇をいつとるか検討し、

先に休みを確保しておく。

 

疲労したから休むのではなく、

疲労しそうだから休んでおくことを意識。

 

予定される活動から逆算して

必要な活力を蓄えておく発想に切り替える。

 

疲れを無視して無理をするのではなく、

 

疲労をこまめに感知して

こまめに対策を打ち、疲れていないベストな状態で

仕事をするのが、社会人としての責任という

時代に移り変わっている。

 

感想

 

寝ても疲れが取れない故に

手にとった本書。

 

基礎体力が底辺である事実と、

必要なのは活力であることが

突きつけられた。

 

休養をとる7つの戦略において

自分には苦手なタイプの休養が存在するのも

正直なところ。

 

そんな中で、楽しむ余裕があることなど

条件付けされている点も納得。

 

なるほど、いいじゃないか。「攻めの休養」

長期休暇の計画立てて温泉でも行くか。

 

 


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