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【とにかく仕組み化】辞めるのが惜しまれる「かけがえのない歯車」になろう

 

Anywaysystematize 20250515 01

 

「属人化をなくして歯車のように働く」ことは

「社会に対して有益になる」こと。

  

目次

 

なぜ「とにかく仕組み化」なのか

 

本当は読書をした方がいいのに、ついテレビを見てしまう。

ソファで寝ながら罪悪感と闘い、「このままではいけない・・・」と、

心を入れ替えようとするはず。

 

仕組みの考えがある人は、本棚の前にソファを置く。

ソファで休むと、目の前に本がずらっと見える。

自然と本が気になり、手が伸びる。読書習慣が身につく。

 

このように、仕組みで解決できる発想に頭を切り替える。

 

「頑張れ」を多用していないか?

 

仕事ができていない人に向かって「もっと頑張れよ」と

言ってしまったり、心の中で思ってしまったりする場合、ルールを疑う。

 

ルールがあり、他者からの評価というメリットがあるから、人が動く。

 

どんな仕事でも、他社の監視の目を入れて

初めてルールが機能する。

 

「締切」を設定しているか?

 

どんな仕事であっても、目標があり、タスクを分け、締切を設定し、

ホウレンソウをしながら、全員で前に進めていく必要がある。

 

締め切りが決められていない仕事は、仕事ではない。

 

「ここだけのルール」を許していないか?

 

「上には内緒でいいから」

「ここだけの話にしておくから」

組織に背いてルール設定が行われることは避ける。

 

組織の中にいる一員として、歯車であることを再認識する。

 

あなたの仕事を誰かが「引き継ぎ」できるか?

 

属人化はリスク。

いざというときに他の人が引き継げるように

「マニュアル」をつくっておくこと。

 

自分の仕事を「引き継げるようにしておく」のは重要。

 

「全員の納得」を得ようとしていないか?

 

新しい仕組みを取り入れるとき、必ず反発は起こる。

「成長したい人のために決断する」スタンスを貫くこと。

 

「とにかく仕組み化」のための5つの考え方

 

「性弱説(※)を前提に考えた方がいい」

「組織は放っておくと属人化していく」

この2点を押さえて、以下流れでとにかく仕組み化する。

 

ステップ1「責任と権限」を手に入れる

ステップ2「危機感」を利用する

ステップ3「比較と平等」に気をつける

ステップ4「企業理念」を再認識する

ステップ5「進行感」を感じる

 

※「人はラクをして生きるものだ」と精神論を諦めた上で

物事を考えたほうがいいという教え

 

ステップ1「責任と権限」を手に入れる

 

→決めたことを守り切るようにすること

 

「いい権利」「悪い権利」を分けているか?

 

ある特定の人が責任以上の権利を持ってしまっているのは「悪い権利(既得権益)」

何か問題が生じたときに「責任を取れる人」が、指示を与えたり、

許可をしたりできる「いい権利(権限)」

 

「上司がOKなら、他の社員に前もって了承をもらう必要はありません」と、

明文化して伝えられるようになること

 

意思決定で「線引き」ができているか?

 

「AさんはAのルールを、BさんはBのルールを」と、

個別対応にしてしまうと、後から問題が起こる。

 

ハッキリと線引きをして「Aでいきます」とキッパリ決めることが、

人の上に立つ人には求められる。

 

「朝令暮改」を恐れていないか?

 

ルールを運用する上で、「他にいい案がある」「状況が変わった」などが

発生した場合、潔くルールを変える。

 

「どう思われるか」を気にする必要はなし。

 

「権限」を与えているか?

 

仕事を任せることの本質は

「何をしなければいけないか」「そのために何をやっていいか」を

明文化して伝える。

部下に「自分が自由に動ける範囲」を示す。

これが「権限を与える」ということ。

 

「もし責任を果たす上で権限が足りないと感じたら、そのことを報告してください」

と伝えておく。

 

お互いに「責任」と「権限」の認識にズレがない状態をつくる。

 

ステップ2「危機感」を利用する

 

→正しい恐怖を感じ続けるようにすること

 

「怖い人」の意味を理解しているか?

 

人格否定やパワハラではなく、

 

「仕事で求められる基準は高い」

「的確なフィードバックをされる」

など、明確な判断軸を持って、仕事における厳しさを見せる人が

仕事においての「怖い人」。

 

評価における基準が明確になることで、

誰が見ても「理不尽な部分」がなく、部下からの言い訳も発生しない。

 

そういう関係をつくる。

 

「説教」をしていないか?

 

説教をしても人は変わらず、「相手をしてもらった」と

安心するような勘違いを起こす。

 

大事なことは説教ではなく、

部下が「改善点を見つける」ためのコミュニケーションをすること。

 

「自分で考える時間」を与えているか?

 

相手にとって必要な指導をすると

「このまま成長しないと、会社に居場所がなくなるかもしれない」

「とにかく現状を変えるために、何かを改善しないといけない」

という恐怖が芽生える。

 

「○○を達成すれば評価します」と、明文化されたことを伝えて

本人に考えさせる時間を与える。

 

人の上に立つ人は、

「距離感を保つ」「制限時間をつくる」というルールで

人を成長させるようになること

 

「成長したい人」から負荷を奪っていないか?

 

「書いてあるような結果を出していないのに、なぜか評価される」という

「ゆるいブラック企業」では、成長したい若い人が納得できず、辞めていく。

 

人の上に立つ人は、「少し高めの目標を常に設定する」。

「少し高め」が成長のための負荷となる。

 

ステップ3「比較と平等」に気をつける

 

→正しく人と比べる環境を整えること

 

「比べること」から逃げていないか?

 

人の上に立つ人は、人と比べるための「仕組み」を整えるべき。

頑張った人に報いる、本当の「平等」によって

頑張った人が残り続け、評価されなかった人の意識も変わる。

 

誰が見ても明らかな基準を設けることで

「負けたことを正しく認識し、危機感が芽生える」状態が生じて

「次こそは頑張ろう」と思える「仕組み」つくることで

組織は「平等」になる。

 

そのために「褒めるべきものを褒める」「褒めるべきでないものを褒めない」を

徹底して比べ続けること。

 

「環境への言い訳」を認めていないか?

 

同じ環境で結果を出している人間がいる場合

環境を言い訳にすることができない。

 

明文化されたルールの中で評価を下されると

納得して受け入れるしか選択肢がない。

 

「何をしなければいけないか」「そのために何をやっていいか」を

明文化して伝えて「自由に動ける範囲」を示せば、

環境のせいにすることなく、試行錯誤の道を選ぶ。

 

曖昧な評価をなくし、正しく人と比べることで、

人は前向きな行動が取れるようになる。

 

「人間関係の問題」を生み出していないか?

 

「上司の好き嫌いで物事が決まっている」など

仕事の悩みは、「人間関係の悩み」から生じる。

 

人間関係の悩みがなく、

ただ「仕事に集中できる」環境を作り出すこと。

 

ルールで組織を運営し、仕組み化する。

 

人の上に立つ人は、

えこひいきを許さないスタンスをとるべき。

 

「マイナス評価」を受け入れられるか?

 

成果をあげなくても給料や評価に何も影響がないのは、

「別に頑張らなくてもいいんだな」という認識に繋がる。

 

責任として自分に跳ね返ってくる

降格や降給というマイナス評価の仕組みは必要。

 

「上司部下」「業務」「クライアント」を適度に入れ替えることによって

属人化を防ぎ、長期的な成長を生み出すこと。

 

ステップ4「企業理念」を再認識する

 

→自分がどこに向かっているかを迷わないこと

 

自分の会社の「商品やサービス」をバカにしていないか?

 

自社の悪口を他社や得意先に言いふらし

上に反発しながらも給料を受け取るような人に

絶対にならないこと。

 

自社を悪く言うなら、時間や労力を傾けられる仕事や会社にさっさと移るべき。

 

自分の組織の「企業理念」を言えるか?

 

自分の会社が「何を実現させようとしているのか」認識を持っておくこと。

経営者は、「企業理念」をもとに意思決定をおこなうもの。

組織の中で上に行けば行くほど「企業理念」の深い意味が理解できるようになる。

 

自分の責任に応じて見えてくるものがある。

頭の中に企業理念が入った状態で働くようにすること。

 

「経営者の指示」を現場に伝えているか?

 

中間管理職は、経営層の指示にもとづき、

自分の責任において、現場と向き合うことが求められる。

 

その判断のもと、部下に堂々と

「〇〇をしてください」と伝えられるようになること。

 

現場の情報を経営層が理解していない場合は

その事実を上に上げる。

 

双方の役割をするのがマネージャー。

 

「企業理念のない会社」の問題点がわかるか?

 

企業理念は、経営者にとっての「判断軸」。

 

「企業理念に近づくことをやり、遠ざかることはしない」一貫性を生み出す。

 

この軸がない会社は

「利益さえ出れば何をやってもいい。売れればいい。儲かればいい。」となる。

 

 

ステップ5「進行感」を感じる

 

→他者と共に大きなことを成し遂げること

 

どうやったら「会社が変わるか」を理解しているか?

 

「会社が変わる」というのは「会社の仕組みが変わる」ということ。

 

会社の制度が変わり、それにもとづいて、

経営層、中間管理職、現場へと目標が降りていく。

 

原則的に、経営者しか会社は変えられない。

 

「組織人」になろうとしているか?

 

個人の仕事量でしか物事を判断できないと

新しい仕事が増えると「それはウチではできない」と反射的に考える。

 

人の上に立つことで、人の意識が変わり、「組織人」になる。

 

「ウチのチームならできる」「困難にも立ち向かえる」と

組織全体で考えることができる。

 

部署を横断して、「あの人に任せられるかもしれない」と判断できるし

「1人では手に負えないこともできる」感覚も覚える。

 

「同じ会社にいる」「同じ集団にいる」メリットは大きい。

 

「帰属意識」が芽生えているか?

 

アウトソーシングや業務委託ではなく、

「育てる」「育つ」目的で長期的に人を見るようにする。

 

「成長させてくれる」

「評価されないといけない」

「全員で大きなことを達成する」

などのメリットは、同じ会社にいる人たちだからこそ、味わえる。

組織で働く醍醐味を感じられる人になろう。

 

歯車は歯車でも「重要な歯車」

 

どの組織も「属人化」が蔓延している。

 

入社当時「この会社で成長してやろう」とキラキラ輝いていた人が、

いつの間にか、社内での人間関係を考えることに労力を奪われ、

売り上げを上げるよりも、社内で嫌われないことを優先させ、

 

気づいた頃には、社内をうまく立ち回る能力しか身についていない。

他の業界や企業では「何の役にも立たないスキル」だけしか残っていない

属人化の犠牲者で溢れかえっている。

 

「属人化をなくして歯車のように働く」ことは

「社会に対して有益になる」こと。

 

1人1人が社会で機能を果たしているから、

新幹線や飛行機は安全に時間通り

運んでくれるし、雨風ではびくともしない家を建ててくれる。

 

「組織に所属して、役割を果たすこと」が何より意味のあること。

 

「歯車になること」の力に気づき、

いったん受け入れた人から、成長ははじまる。

 

その組織の中で求められている役割を理解し、

自分自身も仕組みの一部に組み込まれるスキルさえあれば、

どこに行っても活躍できるようになる。

どんなビジネスモデルでも通用する人に成長できる。

 

組織のために働き

人の役に立ち、

最後は組織の中で、

辞めるのが惜しまれる

「かけがえのない歯車」になろう。

 

感想

 

マイナスイメージの「歯車」というキーワードの認識が改まった。

 

「組織に所属して、役割を果たすこと」は意味のあることで

「歯車になること」の力に気づき、いったん受け入れたら、

成長さえできるとは。

 

また経営者にとっての判断軸となる「企業理念」を

組織に浸透させようとする当方の会社の風潮とマッチングする内容で

共感する部分があった。

 

「その組織が何を実現させようとしているのか」を認識し

自分のポジションで何ができるのかが自ずと見えてくる。

 

企業理念が自分に合っているかなど、

転職の際の判断基準の一つにもなりうる気づきとなった。

 


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